1988年に設立してから30年ちょっと。
アシアナ航空ブランドがなくなるというニュースが出ました。
昨年の突然の合併の報道から特に新しい情報も出ていませんでしたが、韓国では着々と合併に向けて進んでいたようです。
今後はどのようになっていくのでしょうか。
合併のスケジュール
今後2年間はアシアナ航空、大韓航空としてそれぞれのブランドのまま、このまま両社ともに運航していくとのことです。
合併するための課題とは
2年もかかるの?と思われるかもしれませんが合併に向けてはたくさんの問題がまだあります。
- 予約システムの統合などIT関係
- アライアンスの問題(大韓航空:スカイチーム、アシアナ航空:スターアライアンス)
- マイレージ
- かなり重複している路線
- 韓国内、海外支店の空港、営業、貨物事務所の統廃合
- 人員
- 両社が持つLCCの統廃合
これ以外にも様々な問題点はあるでしょう。
なんと言っても韓国のNO1とNO2の航空会社の合併ですからかなりハードルは高いです。
しかし政府が後押しもしていますし、このコロナ禍はまだまだ続くと思われます。2年かけて少しずつ確実にクリアをしていくことでしょう。
あのアシアナ機材を見れるのもあと2年と思われるかもしれませんが、すぐにアシアナ機が大韓航空の青色に染まることはありません。
飛行機の塗装もかなりの時間がかかります。合併後、数年をかけ徐々にアシアナ機を塗りなおしていくと思われます。
合併後はどうなるのか?
2年後、上手く合併にこぎつけたとしましょう。
LCCも飛んでいる近距離アジアは引き続き競争が続くことが予想されますが、アシアナと大韓しか飛んでいなかった長距離路線に関しては、競争会社が韓国内航空会社ではなく、海外の航空会社となるため以前より座席が取りにくくなり、価格が高騰するのは間違いないと思われます。
ただし、人口5000万の国で航空会社が多すぎる(特にLCC)と思いますので、航空会社の数が減ることは良いのでは?と思っています。
乗継しやすく、複数の滑走路を持ち評価の高い仁川空港をハブに旅客、貨物ともに路線網も広がって結果的に会社としてはいい方向に進むのではないかと思っています。
人員はどうなるのか?
報道によると人員削減はしないと明言しています。ただし配置転換はあると。
まぁそうなりますよね。パイロットやキャビンアテンダント、整備士などの特別な仕事は別として、空港スタッフ、本社スタッフ、予約センター、各支店のスタッフなどはダブってきますから配置転換は大いにあると思われます。
海外支店になるとさらにその傾向が強くなるでしょう。
ハッキリとクビとは言えないから転勤を伴う厳しい配置転換をして、辞めていくのを画策していくのではないでしょうか。
このコロナ禍で休暇が増え、給与が減って弱っている航空会社スタッフにさらなる追い打ちにならなければよいのですが。
今後の行方
この合併により大型航空会社が誕生するという事に間違いはありません。
路線の統合が進めば、余剰機材を新たな新路線などへ投入することも出来、日本からも仁川経由で行けるところが増えると思います。
韓国も少子高齢化で日本と同じく人口減少社会になっていくようです。
この航空会社の再編は必然的な流れなのかもしれません。
様々な難題をどう解決していくのか。今後も見守っていきたいと思います。
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