このコロナウィルスの影響で、航空会社も資金繰りでかなり厳しい状況になっております。
ちょっと以前に出たニュースではありますが、発券済みでフライトキャンセルになった航空券の払い戻しについて問題になっている件について、私の視点から書きたいと思います。
まず、航空券の払戻作業については、下記2つのやり方があります。
1:オートリファンド
2:RAN申請
・オートリファンドとは
GDS(Global Distribution System)上での払戻処理の事
※GDSとはアマデウス、インフィニなどのコンピュータシステム
これで処理すれば、旅行会社が簡単かつ短期で払い戻しが受けられる
・RAN申請とは
RAN(Refund Application Notice)といって、旅行会社が航空会社に個別に払戻の手続きを依頼。
航空会社が払戻をするかどうか審査をする。
コロナウィルスの影響で人の移動が激減し、航空会社の売上は激減しています。
通常であればオートリファンドですぐに払戻をしていましたが、航空会社が少しでも手元に資金を残すべく、オートリファンドで行える処理を停止し、全てRAN申請に切り替える航空会社が3月から出ております。
オートリファンドであれば、すぐにお金を返さなくてはなりませんが、RAN申請であれば航空会社のタイミングで返金作業が出来ます。
これにより航空会社によっては支払処理までに「半年~1年ほどかかる」というようにアナウンスしています。
これで問題になっているのは、旅行会社経由で航空券を買ったお客様への対応です。
お客様としては、コロナの影響で飛行機が飛ばなくなった、もしくは入国禁止措置で渡航できなくなった等の理由ですので、すぐ返金処理されるものと思っていますよね?
旅行会社としても、飛行機に乗っていないわけですから、返金せざるおえません。そしてキャンセル処理、返金処理と手間はかかり1円の儲けにもなりませんから、すぐに返金して終わらせたいのですが、当然航空会社から返金されないとお金は返せません。
航空会社に返金について話をしても、「時間かかります」「1年後に返金します」と言われ、お客様に伝えると、なんで1年もかかるの??おかしいでしょ。という話になります。
旅行会社も現状非常に厳しい状況なので、立て替えてお客様に返金するわけにもいかない・・・。と旅行会社はお客様との間で板挟みにあっております。
航空会社も払戻が殺到しており厳しい状況にはありますが、その負担を旅行会社やお客様にもかけているという状況です。
日系航空会社ではこういった話はありませんが、外国系キャリアでは返金の遅延をやっているようです。
気持ちはわかりますが、返金を遅らせるというのはちょっと間違った対応では?と思わざるおえません。
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