JALが「ミステリーツアー」に頼りたい事情

通常の半分以下のマイルで国内線航空券と交換できる。ただしそれは「行き先不明」――。 – Yahoo!ニュース(東洋経済オンライン)

通常の半分以下のマイルで国内線航空券と交換できる。ただしそれは「行き先不明」――。

日本航空は12月12日から、貯まったマイルと交換できる国内線の特典航空券向けに、新サービス「どこかにマイル」の提供を始める。6000マイルあれば、JALグループが羽田空港から直行便を運航する日本全国の「どこか」の空港への往復航空券が手に入るというものだ。

往復の日時と人数を指定して検索すると、JALが野村総合研究所と開発したシステムにより、全国の就航地からランダムに抽出された4つの候補地が見どころなどの旅行情報とともに表示される。検索するたびに候補地は変わる。申し込みをしてマイルが引き落とされると、3日以内に行き先が決まり、利用者に通知されるという仕組みだ。

■羽田から日本全国の「どこか」へ

この間、利用者はどこに行くかわからない。ちょっとした「ミステリーツアー」のような趣向を凝らしている。「空席さえあれば全空港に可能性がある」(JAL広報)という。

通常の特典航空券では、羽田発着は最低でも往復1万2000マイル(大阪、名古屋、秋田など)が必要。北海道や四国、九州などは1万5000マイル、最も多くのマイルが必要なのは久米島(夏季のみ)、宮古島、石垣島で2万マイルだ。つまり、運が良ければ通常の3分の1以下のマイルで南の島まで行ける。

サービスは羽田発着に限定されている。国内線では最も多くの路線が就航しているからだ。バリエーションがなければ、「ミステリーツアー」のような仕立ては成り立たない。JALの幹部は「首都圏の多くの人にどんどん地方に行ってもらいたい」と狙いを話す。
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新サービスを始めた2つの理由

JALの国内線事業は決して順調とはいえない。国内線全体の搭乗率は2016年度上期(4~9月期)で68%。前年比では1.1ポイント改善しているが、前出の幹部は「一般的に損益分岐点は65%前後。ただ70%以上には持っていきたい」と話す。

羽田発着の伊丹、福岡、札幌といった路線は観光だけでなくビジネスパーソンの需要も旺盛なため、70~80%前後という高い搭乗率を維持している。ただ、そのほかの路線は低いと40%台をつけることもあり、需要喚起が課題だった。

■国内で稼げる路線を広げたい

搭乗率の高いドル箱路線であっても、全日本空輸(ANA)やスカイマークなど他社との競争が激しい。JALの国内線の客単価は、上期に前年比1.6%減となっている。特に今年度は「ANAがゴールデンウィークや夏休みなどにアグレッシブに値段を下げてきたため、追随せざるを得なかった」(JALの斉藤典和専務執行役員)。搭乗率と単価の向上。これらはJALに限らず、航空業界に共通する悩みだ。

そうした中で「どこかにマイル」を使ってまず特典航空券で地方に行ってもらい、そこから国内旅行の需要が広がれば幅広い路線が底上げされるという好循環をJALは期待する。

また、マイレージ事業の収益性を考えたときにも、特典航空券への交換を促す意味は大きい。

顧客が貯めたマイルを交換できるものは航空券だけではなく、食品や酒、時計やかばん、商品券やポイントなど幅広い。ただ顧客がJAL以外のサービスや商品に交換した場合、その分の費用はJALが負担することになる。

特典航空券はいわば空席を埋めるための手段の一つ。無料で顧客を乗せるのと変わりはないが、席が埋まらないよりはいい。他社へのキャッシュアウトよりも合理的だ。実際JALも決算資料の中で、マイル費用の削減策として「特典航空券による償還の推進」を挙げている。

地方への流動を促すことで国内線の座席を埋め、マイル費用も削減できる。「どこかにマイル」を使ってみたいと思ってもらえれば、顧客のつなぎ留めにもなる。競争の激しい国内線でのJALなりの戦い方だ。

情報源: JALが「ミステリーツアー」に頼りたい事情(東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース

運営者よりひとこと

非常に面白い試みだと思います。航空会社は座席を埋めてナンボですから、マイル利用の需要喚起、JALマイレージへの推進につながりますね!




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